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昨日の続きです。前回の話しを読んだ人は分かると思いますが突然過去編となります。
なお今過去編は書きあがっているのだけでも六話以上かけると思います。
いつもの話よりかは短いですからそこまで苦痛ではないと思います。
それではどうぞごゆっくり。
オリキャラも多数登場予定です。分かり難くならないようにがんばります。


2話 悪夢一 強者
5年前。
それが目覚めたのは必然だった。
最初の悪夢に最も近い場所に居たのはフェイトだった。
その時フェイトは不思議に感じていた。
ジェイル・スカリエッティが言っていたはずなのに研究所が爆破する様子がないのだ。
「これはどういうこと? 基地が爆発する様子はないんだけど」
「聞きたいのは私のほうだ。なぜ何もおきない」
帰ってくると思っていなかった返事が来たためフェイトはスカリエッティを見た。
バインドで拘束されているというのにふんぞり返っていた。
だがその表情は確かに驚きがあった。しかしスカリエッティ自身そのような不可解なこともよしとする性格だが。
「余裕ね。仮に爆発したら貴方も死ぬでしょ?」
「言っただろ私の因子は既に娘達に持たせてあると」
しかしフェイトは勝ち誇った笑みで返した。
「残念ね。貴方の娘さん達全員捕まったみたいよ」
突如爆発音がし壁が崩壊した。
「もう必要ないのですよ。ドクタージェイル・スカリエッティの因子は」
聞こえてきた第三者の声にフェイトは咄嗟に身構えた。
対してスカリエッティは眼を見開いて驚きをあらわにした。
そして声が聞こえたほうからは細身の一人の男が歩いてきた。
藍色の髪に金色の瞳。そしてナンバーズとは違い騎士甲冑のようなものを身に着けていた。
手にはこの男の固有武装と思われる巨大な刀を持っていた。
「なぜお前がここに居る。バール!! どういうことだ!?」
バールと呼ばれたその男はスカリエッティをあざ笑うように言った。
「簡単なことだ。われらのマスターが遂に動き出したということ。だから貴方は用済みだ」
その手の巨大な刀を振り上げスカリエッティに切りかかってきた。
フェイトがそれを見逃すはずがなくバールの刃バルディッシュで防いだ。
スピードはフェイトよりも遅いが力はフェイトよりも上だった。
だがそれよりも危険なものがあった。
「やめろ!! そいつの刃に触れるな」
スカリエッティはなぜかバールではなくフェイトを心配した。
その静止は既に遅くバルディッシュの魔力刃は瞬時に破壊された。
だがスカリエッティの声もありフェイトはそのスピードでどうにか切り伏せられるのは回避した。
一方のスカリエッティはいつの間にかバインドを外していた。
そして近くにあった端末で何かを調べていた。
「一体今のは何?」
「IS(破壊の衝撃)ブレイクインパクト。触れたものに超振動を与えるだけだが、あらゆる物を瞬時に粉砕してしまう非常に凶悪な能力だ。魔力刃であろうが触れた時点で瞬時に破壊される。君に分かりやすく言うならばタイプゼロセカンド、君達が言うスバル・ナカジマ嬢のIS振動破砕の強化版といった所だろう……やはりな」
フェイトはスカリエッティが覗いている画面を見た。
そこには破壊された13のカプセルがあった。
「まさかあれがまだ存在していたとは。ちゃんと消しておくべきだったよ。愚かな私のコピーは」
「愚かな? 笑止!! 本当に愚かなるは貴方だ。既に貴方の存在に価値はない。ドクター貴方は要らないものを造りすぎた。あれから造ったナンバーズの殆どは価値がない」
バールは刀を振るった。
先ほどはバルディッシュの魔力刃だけを直接震わしたが、今度は空気を震わしていた。
刀から発生した振動波が二人を直撃した。
防壁を展開したが容易く割られ吹き飛ばされた。
「気をつけた方がいい。あれはトーレの数倍の戦闘力を保有している」
だが一つだけフェイトは疑問に思った。
戦闘力が高いのはもう気にすることではなかった。
「どうして使わなかったの? これほどの力を持っているのに」
「私の目的からこいつらの存在は大きく逸れる。私の最大の罪はこいつらを殺さなかったことだろう」
スカリエッティの回答は不明瞭だったがそれよりもスカリエッティに対して平然と攻撃する目の前の敵が分からなかった。
他のナンバーズはスカリエッティに対して異常なほど忠実である。
だがISを持つことから戦闘機人であろうこの男からはスカリエッティに対する敬意は感じられなかった。
「一体何者なの?」
「殺戮性能を極限にまで高めた戦闘のためだけの戦闘機人デス・ナンバーズ。存在自体が悪なのだよ」
 
 
 
ゼストはレジアスと話していた。
そして漸く己と部下達の死の真実と謝罪を聞いた。
親友との最後の蟠りが遂に解消された。
その時だった。
レジアスは魔導師ではないが幾度と死線をくぐった経験がある。
中将となった今では暗殺者が度々現れていた。
そのような中で培った勘が体を動かした。
腕を切られたものの背後からの攻撃を捌くことに成功した。
すぐにゼストがレジアスを殺そうとしたものを攻撃した。
ゼストの一撃によりその者は吹き飛ばされていた。
すると彼女の顔が変化し一人の戦闘機人の姿が浮かび上がった。
「貴様は確かスカリエッティのところに居た戦闘機人だったな」
「わしのところにスパイを置くか。まあ当然だな」
レジアスは驚く事無く述べナンバーズ・ドゥーエを見た。
そこにシグナム達が到着した。
それを見たゼストは捕まる覚悟だった。
そうしてシグナムの方へと近づいていった。それをレジアスはしっかりと見届けていた。
だが彼らは突如おぞましい殺気を感じた。
それと同時に本棚の近くに立っていたオーリスの体に貫かれた。
「オーリス!!」
部屋にあった本棚が崩れ去り一人の男が現れた。
それを見た途端ドゥーエは驚いた表情を浮かべた。
「なんでお前がここに居る……アモン!!」
「簡単なことだドゥーエ。我等がマスターが動き出した。それだけのこと」
オーリスを貫いた巨大なランス。騎士甲冑を思い起こすような鎧。
鉄仮面をつけた中世の騎士のような戦闘機人アモンが現れた。
不用意に近づけば殺される。そのような殺気を二人の騎士は感じ取っていた。
「リイン。お前は主はやての元へ行ってくれ。あちらの方が本丸だ」
シグナムはリインをはやての元へと向かわした。
彼女の長年の経験からゆりかごの方にも同等の敵が着ていると考えていた。
主の実力を決して軽視するつもりはなかった。だがそれでも危険だと考えていた。
「騎士ゼスト、暫しアギトをお借りしたい」
「……そうだな。アギトにとってそれが最良だろう」
この会話に一人反論したアギトだったがゼストはそんなアギトを諭した。
ユニゾンにおいてゼストよりも遥かにシグナムのほうがアギトとは適合する。
それも互いに唯一無二と言える位。
まだ試したことがなかったが経験で分かっていた。
ゼストしては彼女の力を使いこなせない自分よりも一番使いこなせる彼女のほうがいいという思いがあった。
そしてそうでもしなければ危険だという危機感があった。
高速回転するランスを片手に構えていた。一瞬で自分達の間合いを詰めて突き刺すことはできるだろう。
その中でレジアスは娘の体……亡骸を抱えていた。
「レジアス、先に行け。お前にはまだ生きてしなければならないことがたくさんある」
「死ぬなよ。二度目の死はまだ早いはずだ。あの地で待っている」
「そうだな」
二人の戦友はそう言葉を交わした。
「行くぞ騎士シグナム。この騎士ゼスト! 貴殿と共に戦おう」
シグナムはユニゾンを行った。
リインとユニゾンした時とは比べ物にならない力を感じた。
それはアギトも同じだった。
「ああ戦おう騎士ゼスト。今の私ならガジェット50機でも敵ではない」
「おおよ、どんな奴でもかかって来い」
S+の最強と呼ばれた管理局の騎士とS-のユニゾンしたヴォルケンリッターの将。
そんな二人を相手にしながらアモンは未だに余裕を持っていた。
「かかって来い。ここを貴様達の死場にしてくれる」
アモンが二人に突撃を仕掛けると同時に甲冑からブーストが展開した。
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