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三ヶ月ほど空いたようです。広告が出ていました。
今日私大の合格通知が来るはずです。来るはずです。
来てもらわないと困る。
本命は地元の国立ですが。
皆様は烏賊のようにお過ごしですか?
まあサイトが更新不能になり、ブログの更新になってしばらく経ちました。
しかしサイトのほうとジャンルが違います。
誰も見ないよね。
分かっているよ。
それでもまあ書きたいから書いている。
どの作品もだけど自分の中で考えていくうちに原作と別方向へ飛んでしまっているよ。
もはや二次創作ですらないだろう。
もし原作の雰囲気を大事にすると言うのなら見ないほうがいい。
今度からそういう注意書きを書こう。
前回の続きです。

五年後の世界に少しだけ戻ります。
オリキャラの情報を最後に載せています。

9話 悪夢八 幻
犯罪者を捕縛し引き取りに来た部隊に渡し隊の仲間と合流した。
少し前まで付きっ切りで護っていないと危ないと思っていたが、もう一人で戦えるようだ。
「ティアナ副隊長は一体どうやったんですか?」
背の低い水色のショートカットをした少女がティアナに聞いていた。
髪と同色の水色の瞳を持ちその表情は笑顔で緩んでいた。
「簡単よシェーラ。幻術で騙してやっただけよ」
そんな甘えたようなシェーラの態度に対してティアナは素のままに返した。
「でもすごいですよね。あんなにリアリティのある幻術、私が見た中で一番すごいですよ」
「シェーラ、確か私も貴方もだけど副隊長以外の幻術使い何人しっている?」
「うーん確か4人だっけ、アイリスちゃん」
シェーラにアイリスと呼ばれた肩まであるワインレッドの髪の少女はため息をついた。
シェーラより少し高いがティアナよりかは低い。なおシェーラとは同期であり同い年だ。
「あのねシェーラ。それだけの人数で比較するのは良くないと思う」
呆れつつシェーラを見る眼差しは優しかった。
そんな新人二人をほほえましく思いながらティアナは立ち止まった。
以前とは違う空気の流れを感じ探査すると、新しい建物が建設途中だった。
「どうしたんですか? ティアナ副隊長」
「ん、ああちょっとね」
以前ここは崩れたままだったがやっとここまで直せるくらい治安が回復したようだ。
消滅した南地区の修復にはまだまだ時間がかかるようだが。
「懐かしいなって。半年前かな、ギアナ隊長の付き添いでここを通ったときはまだ廃墟のままだったから」
「なにかあったんですかここ?」
好奇心に満ちた瞳を見せるシェーラの視線に耐えかねたのかティアナは話し始めた。
「二人とも知っているでしょう5年前のミッドチルダ壊滅事件……いやもうあなた達にも話していいのよね」
ティアナは一般的に言われている事件名を述べようとしたが気付いた。
彼女らはまだ新人といわれているが実際はもう1年もたっている。
そして半年前の大事件では活躍し、奴らの存在もしっている。
「DN事件でデスナンバーズの一人が現れた場所。そして私とエリオが二人で戦った場所」
ティアナの表情からただことではないと察していた二人だが、何とか返答した。
「でもエリオ隊長あんなに強いんですし、ティアナ副隊長の幻術があれば」
「あのころはまだレアスキルは使いこなせなかったの。その所為でエリオは」
ティアナ苦い顔をしていた。
「あの、副隊長。一体何があったか話してくれませんか」
意外にもアイリスまで興味があるようだった。
シェーラ一人なら諦めさせることも出来たが、シェーラ以上に貪欲である彼女相手では無理だろう。
ティアナは研究所に行った男二人が帰ってくるまでとして話し始めた。

マモンとの戦闘でティアナたちは追い詰められていた。
その中でティアナの視力はほぼ無くなっていた。
代わりにある力に目覚め始めていた。
「ティアさん。大丈夫です。僕のこの技なら当たれば確実に倒せます」
エリオの確信に満ちた声にティアナは従った。
感覚神経を研ぎ澄まし周囲を把握したティアナは行動に移った。
「じゃあ行くわよエリオ。勝負は一瞬よ。タイミングを外さないでね」
エリオは先行し背後から姿を現したティアナは射撃を開始した。
「そこにいたか!! 死に急ぐのかい」
鉄鞭を振るいエリオを攻撃した。
「フォルムツヴァイ!!」
機動性を活かし鋭い鞭を回避した。
そこへティアナの射撃魔法が迫った。
「無意味だ。何度無駄打ちすれば気が済むんだい」
間髪居れずエリオは背後から貫こうとした。
だが反応速度の違いか、マモンは振り向き毒手でエリオを掴もうとした。
「!!」
だがこの行為は想定できた。
攻撃の仕方や能力や口調、仕草から相手を甚振るのが好きというのは分かっていた。
その手段は毒手で相手の動きを封じることから始まる。
鉄鞭による攻撃は最初動きを絞り込むだけであった。
それらを見抜いたティアナは毒手を使う隙を狙った。
両手にはパタが付いており、防御にも攻撃にも使われている。だが毒手で触れる際には防御が甘くなる。
マモンが掴んだエリオは幻影(フェイク)だった。
彼がそのことに気付き手を離すよりもそれは早かった。
彼の片手が宙を舞った。
腕の切断と同時にティアナは放った。
「ファントムブレイザー!!」
ティアナ最大の砲撃魔法。かつての訓練では不発だが漸く完成した。
マモンは鉄鞭を使い砲撃を防御した。
しかし残った手で鉄鞭を持っているためどうしても隙が生じた。
だが腕が突然切断されたことによる混乱でそこまで思考が追いつかなかった。
追い詰められてしまった彼はティアナをここでしとめようとした。
突然鉄鞭が節ごとに分裂しティアナを襲った。
普段のティアナならかわせない。
だが眼で見ずに感覚で攻撃を察知していた。
光を失っている彼女は僅かな変化や魔力探知や電気探知などを駆使し攻撃をより正確に把握していた。
どうしても避けれないのはダガーモードで防御した。
奇襲の切り札であった攻撃は彼女に傷一つ付けることができなかった。クロスミラージュがぼろぼろになる代わりに。
「まだだ!!」
残った片腕についている剣を振るい衝撃波を発生させた。
衝撃波はティアナを切り裂いた。
切り裂かれ血に染まるティアナがマモンの瞳に移った瞬間だった。
「雷電激突!!」
強力な一撃を背後に感じ咄嗟に振り返った。
二人の狙いはこの一撃だった。
エリオが編み出した新しい魔法。
カートリッジをつぎ込み最大加速状態での一撃。
フェイトの魔法やシグナムの魔法を参考に彼が編み出していた。
ただ攻撃には加速を行う距離が必要であり、また限界速度であるため移動中向きを変えられず精度は非常に悪い。
マモンは直撃したかに見えたが、中心は逸れていた。
だがあることに気が付いた。
片腕が抉れたようになくなっていた。
しかしそれは最初切断されたと思った腕とは逆だった。
「幻術か……」
(しかしこのような幻術データには無い)
通常物体を消したりあるように見せたりする補助的なものが幻術である。
だが今さっきまでマモンは腕を切断された痛みを感じ、腕が無いように感じていた。
それが今はちゃんとあるのだ。
(痛みを感じるまで解けない……だがこれでは洗脳に近い)
再び衝撃波をエリオに放とうとしたが彼の姿はなかった。
倒れているはずのティアナの姿すらなかった。
「また逃げたか!! 出て来い!!」
「まさかあれを避けれるなんて……」
エリオは先ほどの攻撃が失敗したことを悔やんでいた。
「いちいち悔やんでんじゃないわよ。だけど明らかに戦闘能力に差があるわね」
ティアナは無傷だった。代わりにクロスミラージュの方は損傷が激しかった。
「ティアさんの方はどうなんですか? というより今のは」
「あれが私の夢幻眼が魅せる幻術。脳に直接働きかけることで誤認させることぐらい簡単よ」
エリオは単純に驚いていた。
先ほどティアナからは幻術で援護するといわれただけだった。
だが自分がマモンの真上からチャージしている間マモンを襲ったのは幻術だった。
とくに腕の切断はすごい幻影だと純粋に思っていた。
幻覚のエリオを見せたのは「切断」というイメージを相手に埋め込みやすくするためであった。
古代ベルカの流れを汲む脳にショックを与える幻夢とミッドチルダの幻術を合わせた瞳術。
もとはティアナの母親が生み出した戦術だった。
夢幻眼というレアスキルを利用するため形式上だが瞳術と名乗っているがその実態は空間幻術。
夢幻眼による空間介入によるものであり瞳を見る見ないは関係ない。
ただ現在のティアナでは中途半端であった。
現に彼女は空間介入が出来なかった。
一度だけ。一度だけだが母の瞳術を見たことがあった。
一瞬で周囲に居た犯罪者は抵抗する事無く崩れ落ちていた。
脳に破壊のイメージを与え、精神状態で身体を破壊したらしい。
少なくとも今の自分に出来る芸当ではなかった。
正確には出来る出来ないの前にしようとしていなかった。
「ねぇエリオ」
彼女の呟きは弱弱しいものだったがエリオはちゃんと拾っていた。
「どうしたんですかティアナさん」
「もしも私が永久に見えなくなっても……私の傍に居てくれるの?」
「言ったじゃないですか。もう忘れたんですか」
エリオは想像だが彼の声から察するに少し怒っているんだろう。
「そうね。そろそろ来るわよ。扇動お願いね」
「任せてください。確実に引き込みます」
足音と彼の体と魔力が移動するのを感じ取ったティアナは軽く微笑んだ。
(もうここまで感じ取れるんだ……後は覚悟だけ……)
自分の夢を捨てる覚悟が本当にあるのかということだった。
先ほどの攻撃で撃墜できなかった場合することは与えられたダメージとこちらの残り魔力の残量で決めていた。
相手へのダメージは想定よりも少なかった。
しかしこちらの消耗は想定よりも上だった。
スフィアを精製しながらティアナは二つのことを考えていた。
エリオの攻撃をかわしたときの反応から考えて、次の攻撃でも足止めが限界だと思われる。
先ほどであったアバドンという戦闘機人に砲撃した感じから彼らの体はナンバーズ以上の強度を持つようだ。
質量的に考えれば次の攻撃でナンバーズならば死に至るだろう。
だが奴らは平然と生きていそうだ。彼女はそう感じ取っていた。だから徹底的にやることにした。
もう一つは一体やつらは何者なのか。
エリオと合流するまでに感知領域を広げ分かるだけの情報は集めてきた。
そこから察するに同等もしくはそれ以上の敵が現在展開しているようだ。
JS事件が終結したと思われた瞬間を狙った攻撃であることからティアナもスカリエッティが絡んでいると考えていた。
だがマモンの戦術やアバドンの殺戮を見るとそれは違うように思えてきた。
彼女達は施設破壊やテロなど犯罪行為を多数犯してきた。
だが殺人については今のところ聞いた覚えが無かった。彼女らとしてはスカリエッティの夢を実現するために戦っているといった風に感じ取れた。
それに対して彼らは一方的な殺戮を好んで行っていた。
今対峙している男は毒で動けなくなった相手を必要以上に暴行し死に至らしめていた。
(戦闘機人なのは確か……でもスカリエッティとはもしかして無関係!?)
ティアナがある正解にたどり着きかけた時だった。
数百m前方にエリオの気配を感じた。彼の前方にはマモンがいた。
片腕しかないため攻撃パターンが減ったが、刃のように鋭い衝撃波をエリオに向けて放っていた。
(予定位置まであと100m。スフィア設置完了)
今度の攻撃は管理局員としては少しいかがな物だった。
戦況が戦況だけに仕方ないとも思えるが。
そして今度の攻撃もエリオと自分の息があうかが重要だった。
エリオとマモンの方向に感覚を研ぎ澄ましていたティアナは気付いた。
(あいつ体中傷だらけね。まだ子どもなのに……)
限界は両手の傷だらけの双銃とどちらが早いのか。
 




オリキャラ情報
シェーラ・リューベック(14) 
青いショートカットと水色の瞳が特徴。子供じみた言動が多い。みためも1歳はいつも年下に見られる。
アイリスに甘えることが多い。童顔である。いつも笑顔で居る。アイリスとは同室で彼女と共に居ることが殆どである。

アイリス・ゼノン(14)
シェーラとは対照的な暗い赤色の髪をしている。大人びた態度をとっておりシェーラと同い年と言うのが全く信じられていない。肩ほどある髪はそのまあにしている。整ってすっきりとした顔つきをしている。両目は黒。

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