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今日のテストすごく難しかった。コンデンサーの問題はやっぱり苦手です。
というか電気自体が苦手な気がしてきた。苦手意識さえ持たなければ簡単らしいけれど……
あと誤字を発見。スバル嬢の振動破砕を共砕と書いていた。すまない。
まだ五字を探したらありそう……言っている傍からいきなり誤字を五字と打っている。
皆様も誤字にはご注意を。日本語は漢字が違うだけで意味がだいぶ変わります。
さて今回は場所は戻ってラボでの戦いです。
フェイト嬢ではなく別の方々の戦いですけど。フェイト嬢は次の話に出ます。

6話 悪夢五 価値
セインを取り押さえたシャッハは物音に気付いた。
とても大きなものが動いているような音だった。
気を失っていたセインもあまりの物音に眼が覚めていた。
シャッハはヴィンデルシャフトを構え、敵襲に備えていた。
「一体何の音?」
呆けた声でシャッハは尋ねられ呆れた。
「私が知りたいくらいです。一体この音は何ですか」
「全然知らないです。多分ウーノ姉様が居た研究所から音がしていると思うんですけど」
物音は確実に二人に近づいていた。
そして姿を現したのはⅢ型ガジェットを上回るサイズを持つ機械兵器だった。
巨大な前後にある4つのアーム。円盤型をした形状。
明らかに攻撃が通じそうに無い巨体を相手にシャッハは戸惑った。
「あらセインちゃんも捕まっちゃったの?」
機械の中からウーノの声が聞こえた。
「ウーノ姉様は無事だったんですか?」
「一応私はね」
円盤の下部が開きウーノが現れた。隣には腹部を貫かれ致命傷を負っているヴェロッサが居た。
しかし止血や応急処置は済んでおり顔色はそこまで悪くなかった。
「ロッサ!? 大丈夫なのか」
「ああシャッハか……このとおり無様な姿ですまない。まあ彼女が応急処置をしてくれたから大丈夫といえば大丈夫だ」
貫かれた部分が傷むのか肩で息をしながら話していた。
だが彼の話から違和感を感じたシャッハは尋ねた。
「まてお前の体を貫いたのはそこの女じゃないのか?」
「ああ違うよ。悪魔のような男だった」
ヴェロッサは渋い顔をして悪魔が居たと述べていた。それをウーノは笑って言った。
「実際にあれは悪魔よ」
 
 
ヴェロッサがウーノを捕獲して直ぐのことだった。
「まさか貴方まで捕まっているとは何たる醜態。のう、ナンバーズの長女よ」
ローブで頭から隠した一人の男が現れた。
男と判別できたのは声が低く、また体格が良いからである。
しかし口調と片手に持っている杖の所為か老人のような雰囲気を持っていた。
ヴェロッサは直ぐにバインドでこの男も捕縛しようとした。
「若いな青年。だが無駄だ」
男の前に土人形が現れバインドはさえぎられた。
ヴェロッサが攻撃手段を考えているまもなく目の前にもつ地人形が現れた。
だがその体は鋼のように硬く槍の様に尖った手でヴェロッサは貫かれてしまった。
「敵に思考時間を与えるのは愚かなことだ。一方的な兵力で相手の戦力を奪い撃破することこそが正しい兵法だ」
ヴェロッサが貫かれた時ウーノはバインドを外していた。
魔法を使った本人の負傷が一番の原因であった。
「選べウーノよ。マスターに付くかそれとも愚かなドクターに付くか?」
愚かという単語にウーノは反応した。
「ドクターの何処が愚かなのかしら。娘に幸せを望まない父親など居ないのと一緒よ」
「交渉決裂だな。今頃ドクターのところにはバールが居る。父親と同じところに送ってやろう」
右手に力を込めると周囲のものを分解して集め剣に変化させた。
「IS(大地の下僕)アースゴーレム。自身が立っている位置にある無機物を自由に分解及び構築し操作人形に変える珍しい貴方のIS。そういう芸当も出来たのねデス・ナンバーズ10アビゴル」
アビゴルは眉をひそめた。なぜ自分のISについて語るのか?
まるで隣に居る男に全てを教えるように。彼女がそのようなことをする理由が分からなかった。
油断を誘っていると考えたアビゴルは周囲を警戒した。
「流石ね。でもこれほどの大規模攻撃は予想外でしょ?」
三人が居る場所を崩すような大規模な攻撃が起きた。ミサイルで辺り一辺を爆破しているようだ。
アビゴルは人形を自分の周囲に展開し防御した。
その間にウーノは時間を稼いで起動させた円盤型対デス・ナンバーズ用戦闘兵器「モレク」に乗り込んだ。
もしものことがあってはいけないとスカリエッティが用意しておいた機体だった。
そしてアビゴルがこれを知らないことからウーノの中ではナンバーズの裏切りが誰なのかは把握できた。
奴らを封じたカプセルは外部からの力が無ければ絶対に開かないようになっていた。
カプセルの拘束力は内部からは絶対である。
それなのにここにいるということは姉妹の誰かが彼らを出したということ。
彼女の中でたった一人、ゆりかごに居る一人の姉妹が脳裏に浮かんだ。
(昔からあの子は何かやると思っていたけど、まさかこいつらを使うなんて)
ウーノは深手を負ったヴェロッサをモレクの内部に入れて応急処置を始めた。
本来的である彼を救助する必要は無いが場合が場合である。
少しでも戦力は増やしておきたかった。彼としても奴らと戦うのにこの傷を負ったままでは不可能だろう。
また助けられたということは彼が自分を攻撃する際の妨げになるはずだった。
人の心理を付いた計算をしつつウーノはヴェロッサの応急処置を終えた。
モレクにつんである機材ではそれ以上のことは出来なかった。最も彼女の父親であるスカリエッティならば完治させることは可能だったかもしれない。医療という面においてもあの男は天才である。
 
セインとシャッハと合流したウーノは二人を連れてスカリエッティの下に急いでいた。
先ほどのミサイル攻撃でアビゴルが倒せたわけもないので彼に対しての警戒はしていた。
だが一向になっても追いついてこないことから別のところを狙っていると感づいた。
モレクに搭載したデス・ナンバーズの追跡装置によるとアビゴルは基地の入り口辺りに居るようだった。
そこに居るであろう教会騎士と交戦しているようだ。
だがスカリエッティと共にいるデス・ナンバーズがバールであることにウーノは苦い顔をした。
「まさかよりによってナンバー2がいるなんて」
 
 
キャロが降りた先は地で赤く染まりきっていた。
エリオと別れヴォルテールの手に乗りフェイトの下に向かった。
だが彼女が居るという基地の前まで来るとそこには無残に殺された騎士たちの姿があった。
「ほう、こんどはお嬢さんか? 直ぐに楽にしてあげよう」
言葉こそ優しいがその殺気は本物だった。
それ以前にキャロは死臭と血によって戦意を失いかけていた。
幾ら気を張っても幼い少女にこの戦場はあまりにも非情だった。
アビゴルはキャロとヴォルテールと対峙した。
周囲に成人男性ほどの大きさのゴーレムを10体出していたがサイズから見て不利だった。
「なかなかの下僕を引き連れとる。わしも本気を出さねばな」
ヴォルテールを見てアビゴルは語ったがキャロは一言だけ否定した。
彼女はそんなこと一度たりとも思ったことは無かった。
「ヴォルテールは下僕なんかじゃありません!!」
「愚かなことを言うな少女。従者など下僕に過ぎない。そう割り切れなくては戦場で死ぬぞ」
「だから違います!! 私はヴォルテールの力を貸していただいているだけです!!」
だがキャロの言葉に対してアビゴルは冷たい一言を放った。
「つまりお嬢さんの価値はその龍であって、お嬢さん自体の価値など無いんだな」
それはキャロが常に考えていたことだった。
前線フォワードの中で自分自身の戦闘力は低い。
他の三人は自分ひとりだけでも戦えるだけの素質や能力を持っていた。
以前ティアナが自分だけが凡人だと、無能だと思い込み暴走したことがあった。
しかし実際彼女はそうではなかった。現にナンバーズ三人を相手にし勝利した。
だが彼女の暴走事件の際キャロは自分のことを考えていた。
彼女が自分までも天才と捕らえたのは恐らく竜使役の能力ゆえだった。
実際はランクに似合わない高位ブースト魔法もあるのだが彼女はそこまで考えれなかった。
それに実際のところ戦闘能力評価としてもキャロはキャロ個人よりも使役する二匹の龍のほうがメインだった。
その迷いが彼女に隙を作らした。
アビゴルは瞬時に周辺のゴーレムを分解し、最大級の巨大ゴーレムを作り出した。
ヴォルテールは攻撃をしようとしたがアビゴルは杖からの光線をキャロに放った。
彼女の迷いによって生じた隙を狙われたため防御は間に合わなかった。
その攻撃によりヴォルテールの意識はそちらに向かってしまった。
アビゴルのゴーレムはその体に似合わず機敏な動きをしていた。
ゴーレムの両手は鋭い刃に変化しキャロへの攻撃を防御したヴォルテールの体を貫いた。
もとより勝負は一撃で付くはずだった。互いの攻撃力の高さから。
そのため隙を作ってしまったキャロが負けるのは当然のことだった。
だが非常にあっけなく倒れてしまったアルザスの龍神にキャロは一瞬理解できなかった。
ヴォルテールから流れる夥しい量の血を見てキャロは自分の体も貫かれたような錯覚に陥った。
「ヴォルテール……」
ただそう呟くだけだった。
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